雪国初心者のカルチャーショック

雪やこんこん♪

米沢に引っ越してきてはじめての冬は、やはり雪の多さに驚いた。
出身は同じ東北ではあるけれど、近年は降雪も少なくなり夜から朝にかけて積雪があっても、交通量の多い幹線道路の雪は程なく溶けてしまい、車でも徒歩でもさほど雪を意識しないでも過ごせる地域だった。

だから、大きな雪の綿が空からワッサワッサと落ちてきて、あれよあれよという間に積もっていく様を見た時は、気分が高揚して庭駆け回る犬っころのようだった。

この地では必要不可欠な長靴を、小学生以来数十年ぶりに履き、
持っていてもあまり着用することのなかった手袋やニット帽もフル稼働、
脱出用のスコップも購入して車に積んだ。

雪のゆくえ

雪かきはもちろん経験がある。
でも、雪かき後の雪のゆくえなんて考えたことがなかった。
雪はそのうち溶けるものだと思っていたから。
「掻いた雪を置く場所」「置く場所がない時は捨てる場所」が必要だという概念がまったくなかったのだ。
なので、大型スーパーなどの大駐車場は、冬場は一角が雪置き場になり、ちょっとした雪の小山ができている。これもすごく珍しい光景だった。
市内の各所にも雪捨て場があり、除雪車や除雪した雪を運ぶ大型トラックが毎日往来している。

雪かき道具いろいろ

家庭用の雪かき道具もさまざまな種類がある。
エンジン搭載の小型除雪機をはじめ、手動のスノーダンプとか、雪押しとか、角スコップとか、雪庇きりとか。真っ白い雪の中で目立つようにか、赤・黄・青・紫・オレンジなどカラフル。サイズもいろいろ。

女性が扱いやすい小さめサイズのスノーダンプは、通称ママさんダンプというらしい。なんか、カワイイ♪
以前、ふたり暮らししているお宅へお邪魔した時、玄関先にそれら雪かき道具が10本くらい置かれていたので、ふたりでどうやって使うんだろうと思った。

ホームセンターの品揃えがスゴイ

雪道はゆずり合い

普通は対面通行できる道路も、冬場はできなくなることも。車も人も通行はゆずり合いが基本。

お気に入りの歩行者専用の散歩道も冬は道幅が狭くなりゆずり合い。
登山道のマナーのように、見知らぬ人同士も「こんにちは」と声を掛け合う。
心がぽっとあたたかくなる瞬間。

2階の屋根にははしごが。

最初、このはしごが多くに家に付いているのが不思議でたまらなかった。
この辺の子どもたちは、屋根に登って遊ぶのが好きなのかなと本気で思っていた。
雪下ろし用のはしごだと気づいたのはだいぶあと・・・・。

信号は当然タテ型。風が強く、気温の低い日は信号に雪がついてしまうので注意。

置賜地域では2012年2013年は雪が多かったけれど、2014年は今のところ降雪は少なめ。
道路には、地層のような雪の壁ができるが、高さはそう高くない。
まちの中の道路で沿道の両側と中央分離帯にそびえる雪の壁を、はじめて見た時はやっぱり興奮した!

雪囲いも最初は珍しかった。10月末あたりから家々の庭木や施設の植栽のほぼすべてに、雪囲いが施される。雪囲い職人もいて囲い方の手法や技術を持っている。

雪国にとって、雪囲い、雪かき、雪下ろし、雪捨てと雪はやっかいだと地元の方はよくおっしゃる。それは本音であろうけれど、この雪景色は誰の目にも間違いなく美しいと思う。


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IKU

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米沢に住んで3年。はじめて米沢の冬を迎えた年は、長靴と雪かき用のスコップを購入。そして、誇張ではなく「あっという間」に積もる雪に驚愕。空からワサワサと降りてくる雪綿を見ているとワクワクする。
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